
結論
子猫の歯磨きができないのは、諦めるサインではなく順番を変えるサイン。①歯みがきおやつ ②触られる練習 ③ガーゼで歯に触れる ④歯ブラシ、の4段階に分ければ、今日からできることがきっと見つかります。すずもまだ①と②の途中ですが、「何もできていない」と「順番を進めている」は全然違う、と思えるようになりました。
目次
子猫には歯磨きが大事、と聞いて歯ブラシを買ったものの、口を触らせてもくれない――。うちも同じで、正直に言うと、すずはまだ歯ブラシで歯を磨けていません。それでも「うちは何もできていない」と落ち込む必要はなかった、というのがこの記事で伝えたいことです。次の4つをまとめます。
- 歯磨きができないのは、うちだけなのか
- 歯ブラシまでの道のりを4ステップに分ける考え方
- すずがいまどの段階にいて、何をやっているか
- 子猫の歯の生え変わりはいつか(資料で調べた目安)
子猫の歯磨きができないのは、うちだけ?
結論から言うと、できていない家のほうが多数派です。猫も年齢とともに歯周病が増えるといわれ、歯のトラブルは珍しくありません。それなのに、毎日歯ブラシで磨けている家庭は少数派。つまり「歯磨きさせてくれない」は、ほとんどの飼い主が通る道です。
だから、できない自分を責めるより、できない前提で順番を組み直すほうが現実的です。いきなり歯ブラシを目指すのではなく、ずっと手前の「おやつ」や「触られる練習」から始める。遠回りに見えますが、嫌な記憶を作らないことが、結局いちばんの近道だと感じています。
すずの歯みがき、いまどこまでできている?
うちの現在地を正直に書きます。すずが生後3か月のころ、まず始めたのは歯ブラシではなく、噛んで歯垢をかきとるタイプの歯みがきおやつでした。これは今も毎日1本、続いています。
ただ、順調だったわけではありません。最初は噛まずに丸飲みしてしまって焦ったり(このときの話は丸飲みするけど大丈夫?に書きました)、手で持ってあげていたら前足の爪が刺さって痛かったり(安全なあげ方の工夫はこちら)、小さなつまずきの連続でした。
そして触られる練習はというと、まだ始めたばかりです。すずは抱っこは早くから平気だった一方、動物病院で爪を切られたときは足先を触られるのをとても嫌がりました。体の先端――足先や口まわり――は、猫にとって特に敏感な場所なんだと実感しています。だからうちは、歯ブラシはまだ先。それでいい、と考えています。
歯みがきへの道のりを4ステップに分けると?
うちで整理した進め方です。いま自分の家がどこにいるか、当てはめてみてください。
| 段階 | やること | ゴール | すずの現在地 |
|---|---|---|---|
| ステップ0 | 歯みがきおやつを習慣に | 口を使うケアに毎日触れる | ✅ 毎日続いている |
| ステップ1 | 顔・口まわりを触る練習 | 触られても嫌がらない | 🔜 始めたばかり |
| ステップ2 | ガーゼや指サックで歯に触れる | 前歯1本からなでられる | これから |
| ステップ3 | 猫用歯ブラシで磨く | 数本ずつ、短時間でOK | これから |
ポイントは、1つの段階を急がないこと。それぞれの段階で「嫌がったら即終了、いいことがあって終わる」を繰り返すと、次の段階に進みやすくなります。
ステップ0の歯みがきおやつ、どう選ぶ?
最初の一歩でうちが選んだのは、噛むことで歯垢をかきとる設計のスティックタイプでした。選ぶときに見たのは次の3点です。
- 対象月齢:商品によって違います。うちが使っているものは生後3か月からでした
- 与える量の目安:1日1本など上限が明確なもの(あげすぎ防止)
- 「歯みがきの補助」であること:これだけで歯磨き完了、ではない前提を忘れない
いつから始めたか、最初の反応がどうだったかは、子猫に歯みがきおやつはいつから?に詳しくまとめています。
ライオン ペットキッス 猫用 歯みがきおやつ(スティック)
表面のギザギザで歯垢をかきとる、噛んで食べるタイプの歯みがきおやつ。対象は生後3か月から。すずも食いつき抜群で、デンタルケアの入り口に。
触られる練習は、遊びとスキンシップのついでに
「よし、口を触る練習をするぞ」と構えると、猫はだいたい察して逃げます。うちでうまくいきつつあるのは、撫でられて気持ちよさそうにしているときに、ほっぺやあごの下に1〜2秒だけ触れて、嫌がる前にやめる、というやり方です。
- 機嫌がいいとき限定(遊んだあと、膝でくつろいでいるとき)
- 触るのは一瞬で、嫌がる前にこちらからやめる
- 終わったら、ごほうびか遊びでいい記憶にする
爪切りのときに分かったのですが、すずは「何かされそう」という気配に敏感です。だから練習感を出さない。スキンシップの延長に、こっそり口まわりを混ぜておく感覚です。
子猫の歯の生え変わりはいつ?
歯みがきを進めるうえで、先に知っておきたいのが、乳歯から永久歯への生え変わりの時期です。猫の健康について発信している英語のページ(英国の猫の福祉団体 International Cat Care(新しいタブで開きます)、北米の動物病院グループ VCA(新しいタブで開きます)、Cornell 大学の 猫の健康センター(新しいタブで開きます)、動物用医薬品メーカーの Zoetis(新しいタブで開きます))を見比べて、目安をまとめました。
- 乳歯:全部で26本。生後2〜4週ごろから生えはじめ、生後6〜8週ごろまでにそろいます
- 永久歯:全部で30本。生えはじめの時期は資料によって幅があり、4〜7か月ごろが目安です。生後6〜7か月ごろまでにそろう子が多いとされます
- 抜けた乳歯:自然に抜けていきます。ごはんを食べているうちに抜けてそのまま飲み込んだり、床や寝床で見つかったりしますが、International Cat Care は「正常で、心配のいらないこと」と説明しています
資料によって、始まりの時期の書き方には幅があります。たとえば International Cat Care は永久歯が生えはじめるのを生後4〜7か月ごろ、Zoetis は生後3〜4か月ごろから、VCA は乳歯の前歯が永久歯に替わりはじめるのを生後10週ごろ〜6か月ごろの幅で説明し、Cornell は生後6か月ごろまでに入れ替わるとしています。ひとつの月齢で言い切らず、「4〜7か月ごろが目安で、個体差がある」くらいで受け止めておくと安心です。
この時期に気をつけたいことが、あと2つあります。
- 乳歯が残ったままになることがある:乳歯が抜けないうちに永久歯が生えてくると、永久歯の生える向きがずれて、歯並びに影響することがあります。International Cat Care は、子猫の健康診断のときに獣医師に口の中を診てもらうことを勧めています。VCA は、7〜8か月ごろまでは週に1回、口の中を確かめ、乳歯が残っているようなら早めに受診するよう勧めています
- 歯ブラシは、生え変わりの間はお休みする:VCA は、乳歯が抜けて永久歯が出てくるごく短い期間は、歯ブラシでの歯みがきを休むことを勧めています
ごはんを食べにくそうにしたり、噛み方が変わったり、歯ぐきからわずかに出血したりすることも、生え変わりの時期にはあるようです(動物用医薬品メーカー Zoetis(新しいタブで開きます) の解説より)。ただ、体重が減る、丸1日以上食べない、痛がっているようすがあるときは、様子を見ずに獣医師さんに相談してください。
やってはいけないことは?
うちが調べたり試したりする中で、これはやらないと決めていることです。
- 押さえつけて磨く:歯磨き=怖いこと、になったら最後、全ステップが振り出しに戻ります
- 人間用の歯磨き粉を使う:猫に与えるべきでない成分が入っていることがあります。猫はうがいができないので、使うなら必ず猫用を
- 嫌がっているのに続ける:その日は中断して、翌日もっと手前のステップから
- 口の異変を放置する:口臭が急に強くなった、よだれが多い、片側だけで噛む、などがあれば、練習よりまず獣医師に相談してください
まとめ
子猫の歯磨きができないのは、諦めるサインではなく、順番を変えるサインでした。歯みがきおやつで「口を使うケア」を毎日の習慣にして、機嫌のいいときに少しずつ触られる練習。すずもまだ道の途中ですが、「何もできていない」と「順番を進めている」は全然違います。
歯みがきおやつまわりのリアルな失敗談は、丸飲み事件、いつから始めたかの話、爪が痛い問題もあわせてどうぞ。
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よくある質問
子猫の歯磨きはいつから始めればいいですか?
乳歯が永久歯に生え変わる生後6〜7か月ごろまでに歯ブラシ習慣をつけられると理想的、とよく言われます。ただ、いきなり歯ブラシである必要はありません。口元を触られることに慣れる練習や、噛んで歯垢をかきとるタイプの歯みがきおやつは、商品の対象月齢を満たしていればもっと早くから始められます。うちは生後3か月ごろ、おやつからスタートしました。
歯磨きを嫌がって暴れます。押さえてでもやるべきですか?
押さえつけてまでやるのはおすすめしません。歯磨き自体が「怖いこと」「嫌なこと」として記憶されると、その後ずっと難しくなってしまうからです。嫌がったらすぐ中断して、また日を改めて、もっと手前のステップ(口元に触れるだけ、ガーゼで前歯1本だけ)に戻るほうが、遠回りに見えて近道だと感じています。
歯みがきおやつだけで十分ですか?
歯みがきおやつはあくまで補助で、歯ブラシでのケアが理想とされています。ただ「歯ブラシができないから何もしない」よりは、噛んで歯垢をかきとるタイプのおやつを毎日の習慣にするほうがずっといい、と考えて、うちは続けています。おやつで口まわりへの抵抗を減らしつつ、並行して触られる練習を進めて、歯ブラシに近づけていく作戦です。
人間用の歯磨き粉を使ってもいいですか?
使わないでください。人間用の歯磨き粉には、猫に与えるべきでない成分(キシリトールや発泡剤など)が含まれていることがあります。猫はうがいができないので、磨いたものをそのまま飲み込みます。使うなら必ず猫用(ペット用)のデンタルジェルや歯磨きペーストを選んでください。判断に迷う商品は、かかりつけの獣医師に確認するのが確実です。
もう大人の猫ですが、いまから歯磨きに慣れさせるのは無理ですか?
子猫のほうが慣れやすいのは確かですが、大人の猫でも段階を踏めば受け入れてくれる子はいます。進め方は子猫と同じで、触られる練習→ガーゼ→歯ブラシの順に、その子のペースで。すでに歯石がたくさん付いている場合は、まず動物病院で口の中の状態を診てもらってからスタートするのがおすすめです。
子猫の歯の生え変わりは、いつからいつまでですか?
資料によって幅があります。永久歯が生えはじめる時期は、生後3〜4か月ごろとするもの、4〜7か月ごろとするもの、10週ごろ〜6か月ごろの幅で書くものなどさまざまで、生後6〜7か月ごろまでに永久歯30本がそろう子が多いとされています(International Cat Care・VCA・Cornell Feline Health Center・Zoetis の解説より)。目安は4〜7か月ごろですが、ひとつの月齢で決めつけず、個体差として見てください。
抜けた乳歯を飲み込んだり、床で見つけたりしました。大丈夫ですか?
乳歯は自然に抜けるもので、ごはんの最中に抜けてそのまま飲み込んでしまうことも、床や寝床で見つかることもあります。International Cat Care は、これを正常で心配のいらないことと説明しています。ただ、乳歯が抜けないまま永久歯が生えてくることもあるので、7〜8か月ごろまでは週に1回ほど口の中を見て、乳歯が残っているようなら早めに獣医師さんに相談してください。
生え変わりの時期に、ごはんを食べにくそうです。大丈夫ですか?
生え変わりの時期は、食べるのをいやがる・噛み方が変わる・やわらかいものを好む、といった変化が出ることがあると、動物用医薬品メーカーの Zoetis は説明しています。生え変わりそのものは、ほとんどの場合、痛みを伴わないとも説明されています。ただ、体重が減る、丸1日(24時間)以上食べない、痛がっているようすがあるときは、様子を見ずにすぐ獣医師さんに相談してください。
すずからのお手紙
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