けつろん
結論
ひげも毛の一種なので、自然に抜けて生え替わります。たまに床に落ちているのはふつうのこと。ただし自分で切るのはNGです。
- 1〜2本床に落ちている → 自然な生え替わり
- 短期間に大量に抜ける・皮膚が赤い → 受診
- 自分で切るのはNG → 距離感がつかみにくくなる
意味と考えられる理由
床に、白く張りのある長い毛が一本。初めて猫のひげを拾ったときは、少しどきっとします。抜けて大丈夫なの、と。結論から言うと、ひげも毛の仲間で、抜けては生え替わるのが通常運転です。1〜2本落ちているのは、順調に新陳代謝している証拠でもあります。 ひげ(触毛)は、成長して、止まって、抜け落ちる、というサイクルを数か月単位で回しています。1本ずつ時期がずれているので、一度に全部抜けることはありません。抜けた根もとからは、また新しいひげが伸びてきます。ひげがどれほど高性能なセンサーかは「ひげの役割」の項目にまとめていますが、大事な装備だからこそ、ちゃんと更新の仕組みがあるわけです。 日本では、抜けたひげは縁起物とも言われてきました。財布に入れると金運が上がる、お守りになる。桐でできた専用の「ひげケース」が売られているほどです。効能はさておき、拾ったひげを取っておくのは、飼い主だけに許された小さな楽しみです。捨てるのがなんとなくしのびない人は、小箱をひとつ用意してみてください。 抜けるだけでなく、途中で折れたり、先が擦り切れたりすることもあります。狭い場所への出入りや遊びのなかで自然に起きる分は、心配いりません。やってはいけないのは、人がハサミで切ることです。ひげ自体に痛みはありませんが、距離やすき間を測る感覚が働かなくなり、不安そうにする猫もいます。整えたくなっても、そこは我慢です。 気をつけたい抜け方は、量と皮膚で見分けます。短期間にたくさん抜ける、片側だけ極端に減る、抜けたまわりの皮膚が赤い・かさぶたがある・しきりにかゆがる。こうした変化を伴うときは、皮膚の不調やストレスが背景にあることもあります。毛づくろいのしすぎで顔まわりをこすり続けていないかもあわせて見て、当てはまるなら獣医師さんに相談してください。 まとめると、1〜2本は自然な生え替わり、大量に抜ける・皮膚の変化があるなら相談、です。生えているひげの向きから気持ちを読む話は「ひげで気持ちがわかる」の項目でどうぞ。今日も床のどこかに落ちているかもしれない一本は、毎日すき間を測ってきた働き者の引退品。そっと拾って、記念にしてあげてください。
すずの場合
すずのひげが抜けて落ちているのは、ほとんど見つけたことがありません。白猫なので、白いひげが床にあっても見分けがつかないのです。保管もしていません。見つけられないだけで、生え替わりはきっと人知れず進んでいるのだと思います。
気をつけたい点
短期間に大量に抜ける・抜けたまわりの皮膚が赤い・かさぶたがあるときは、皮膚や体の不調のことがあるので獣医師さんに相談を。ひげは切らないであげてください。
関連する猫辞典
よくある質問
ひげが抜けて落ちていました。病気ですか?
1〜2本なら自然な生え替わりで心配いりません。ひげは数か月単位のサイクルで抜けては生え替わっています。
どんな抜け方なら受診したほうがいいですか?
短期間にたくさん抜ける、片側だけ極端に減る、根もとの皮膚が赤い・かさぶたがある、といった変化を伴うときです。皮膚の不調やストレスが背景のことがあります。
抜けたひげはどうすればいいですか?
捨てても、記念に取っておいても大丈夫です。日本では縁起物とも言われ、専用のひげケースで保管する飼い主さんもいます。
参考にした考え方
- 触毛の生え替わり(成長サイクル)に関する一般的な知見
- 過剰グルーミング・皮膚トラブルの一般的なサインに関する知見