けつろん
結論
毛づくろいは、毛をきれいに保つだけでなく、気持ちを落ち着けたり体温を調節したりする大切な習慣。リラックスのサインでもあります。
- 清潔を保つ・体温調節・自己鎮静 → 大切な習慣
- 仲のよい猫同士で舐め合う → 親愛の表現
- 特定の場所をなめ続けてはげる・皮膚が荒れる → ストレスや不調、受診を
意味と考えられる理由
猫は起きている時間のかなりの割合を毛づくろいに使うと言われます。時間にすれば1日に数時間。それだけの手間をかけるのは、毛づくろいが見た目のお手入れ以上の仕事をしているからです。 役割は大きく3つあります。ひとつめは清潔。ざらざらした舌がブラシの役目をして、抜け毛や汚れを取り除きます。ふたつめは体温調節。暑い時期は毛に唾液をつけて、蒸発するときの熱で体を冷まし、寒い時期は毛並みを整えて空気の層をつくります。そしてもうひとつ、あまり知られていないのが「気持ちのリセット」。緊張したあとや、ジャンプに失敗してばつが悪いときに毛づくろいをして、高ぶった気持ちを落ち着かせると言われています。 場面ごとに見ると分かりやすくなります。ごはんのあとに顔や口のまわりを洗うのは、においを残さない身だしなみ。窓辺でうとうとしながらの毛づくろいは、リラックスの仕上げです。なでられたあとや、何かに驚いたあとに急に毛づくろいを始めるのは、気持ちを整えるリセット行動のことが多め。「照れ隠し」と呼びたくなる、ちょっと人間くさい一面です。 仲のよい猫同士が舐め合うのは、アログルーミングと呼ばれる親愛の行動です。自分では届きにくい頭や首のあたりを舐め合うことが多く、信頼している相手にしかしません。飼い主の手や顔を舐めてくるのも、これに近い気持ちの表れと言われます。 毛づくろいは、生まれつき完璧にできるわけではありません。子猫は母猫に舐めてもらう側から始まり、見よう見まねで自分の毛づくろいを覚えていきます。子猫のうちは手順がぎこちなく、届かない場所だらけですが、それも成長の途中。大人になるほど、起きたら毛づくろい、食べたら毛づくろい、という自分の型ができあがっていきます。 気をつけたいのは「やりすぎ」のサインです。同じ場所ばかり舐め続ける、毛が薄くなってきた、皮膚が赤い。こうした変化の裏には、ストレスや皮膚の不調が隠れていることもあります。毛づくろい自体は止めなくていい自然な行動ですが、頻度や場所がいつもと明らかに違うときは、早めに獣医師さんに相談してください。ふだんの毛づくろいは、ゴロゴロや香箱座りと並ぶ「穏やかに過ごせているしるし」。ふみふみからの毛づくろい、そのままお昼寝、という流れが見られたら、その子の毎日はうまくいっています。
すずの場合
すずの毛づくろいは、眠たくなってきたときによく始まります。ごはんのあとの顔洗いも習慣になっていて、たぶん顔から始めて全身へ、という流れが多い気がします。毛づくろいが始まったら、そろそろお昼寝の合図です。
気をつけたい点
同じ場所をなめ続けて毛が薄くなる・皮膚が赤いときは、ストレスや皮膚・体の不調のことがあるので獣医師さんに相談を。
関連する猫辞典
よくある質問
毛づくろいをよくするのは普通ですか?
はい。猫は起きている時間の多くを毛づくろいに使う動物です。清潔だけでなく、体温調節や気持ちを落ち着ける意味もある自然な習慣です。
なでたあとにすぐ毛づくろいするのは、嫌だったからですか?
嫌とは限りません。乱れた毛並みやにおいを整えつつ、気持ちをリセットする行動と言われます。逃げる・イカ耳などの他のサインがなければ気にしすぎなくて大丈夫です。
同じ場所ばかり舐めて毛が薄くなってきました。
ストレスや皮膚の不調が背景にあることもあるサインです。舐める場所と頻度をメモして、早めに獣医師さんに相談してください。
参考にした考え方
- グルーミングの機能(清潔・体温調節・自己鎮静)に関する一般的な知見
- アログルーミング(猫同士の毛づくろい)と親和行動に関する一般的な知見