けつろん
結論
窓の外の鳥や虫を見て「カカカ」「ケケケ」と歯を鳴らすのは、獲物を狙う興奮と届かないもどかしさが混じったサイン。クラッキングと呼ばれます。
- 窓の外の鳥や虫を見て歯を鳴らす → 獲物を狙う興奮
- 口を小刻みに動かす・しっぽを小さく振る → じれったさ
- 健康な猫の自然な行動 → 狩りごっこのおもちゃで満たす
意味と考えられる理由
窓の外に鳥を見つけた猫が、カカカ、ケケケと歯を小刻みに鳴らす。あごが小さく震え、声とも音ともつかない独特のリズムが続く。この行動はクラッキング(英語ではチャタリング)と呼ばれ、猫と暮らしていると一度は出会う、なんとも不思議な瞬間です。 出る条件はかなりはっきりしています。「獲物が見えているのに、届かない」。窓ガラスの向こうの鳥や虫、天井近くを飛ぶ羽虫、手の届かない場所で動く小さなもの。届く距離なら猫は黙って飛びかかるので、この音は出ません。ガラス一枚、あと数十センチのもどかしさが、カカカを生んでいます。 なぜ歯を鳴らすのかは、実は説がいくつかあります。定番の説明は、狩りの興奮と届かないじれったさが混ざって出る、というもの。ほかに、獲物の鳴き声をまねて油断させているという説、噛みつく動きの予行演習だという説もあります。研究が続いているテーマですが、どの説をとっても共通するのは、狩りモードの高ぶりが音になっているということです。 クラッキング中の猫は、体も狩りの構えになっています。腰を落として頭を低く、瞳孔は開き気味、しっぽの先だけが小さく揺れる。この「先だけゆらゆら」は飛びかかる前の集中のサインで、「しっぽをフリフリ・ゆらゆらする」の項目でも触れています。全身が獲物に向かってチューニングされている状態です。 心配はいりません。クラッキングは健康な猫の自然な行動で、やめさせる必要もありません。ただ、届かないもどかしさが残るのも確かなので、そのあとに狩りごっこのできるおもちゃでひと遊びさせてあげると、気持ちに区切りがつきやすくなります(「遊びに誘う」の項目もどうぞ)。一方で、まったくしない子もいます。頻度の個体差は大きく、しない=おかしい、ではありません。 カカカは、家の中の猫に残る狩りの本能が、ちらりと顔を出す瞬間です。聞こえたら、そっと横顔を観察してみてください。ただし、獲物がいないのに口をカチカチさせて気にする、よだれが出る、食べにくそうにするなど、歯や口のいつもと違う様子があるときは、獣医師さんに相談を。
すずの場合
すずのカカカは、窓の外の鳥ではなく、鳥のおもちゃで遊んでいるときに聞けます。じゃらしを目で追いながら、たまにカカカと歯を鳴らすことがあって、おもちゃ相手でも狩りのスイッチは入るようです。
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よくある質問
カカカと歯を鳴らすのは異常ですか?
いいえ。届かない獲物を見たときに出る自然な行動で、心配いりません。狩りごっこのできるおもちゃで気持ちを発散させてあげると満たされやすいです。
クラッキングはどんなときに出ますか?
窓越しの鳥や虫など、「見えているのに届かない」ときが定番です。届く距離なら黙って飛びかかるので、この音は出ません。
うちの猫はクラッキングをしません。おかしいですか?
おかしくありません。頻度には個体差が大きく、まったくしない子もいます。しないから狩りの本能がない、ということでもありません。
参考にした考え方
- クラッキング(チャタリング)と捕食行動に関する一般的な知見(諸説)
- 狩猟意欲と遊びによる充足に関する一般的な猫の行動学の知見